一話「出会い」 ――――――――――――――――――――――――― ふわ、と、いい匂いがした。 私は、辺りをきょろきょろした。 そこには・・・『薔薇』。 夢芽「綺麗・・・。」 私は、その薔薇に触れた。 誰かの家の庭に咲いていた薔薇だった。 ひどく大きな家で、薔薇の奥を覗いてみた。 すると、綺麗な人と目が合って・・・・・。 夢芽「あっ・・。」 その人は、にこっと笑った。 「その薔薇に近づいてはいけませんよ。」 あ・・・声が・・・・。 男だったんだ・・・。 男「・・・まさか・・・あなた、触った?」 夢芽「・・・え?」 私は、来見夢芽。 何の変哲もない、中学二年生。 そして・・・私は、学校の帰り道に見つけた薔薇を、触っただけだった。 すべて・・・狂ってしまった事も知らずに。 男「触った?」 夢芽「え・・・はい・・・。」 男「君は・・・・。」 男「夢芽・・・おいで。 私は紫由流。」 彼は静かに言った。 夢芽「し・・・ゆる??」 紫由流「そう。」 紫由流は夢芽の手を引く。 夢芽「あ・・・っでも・・・。」 紫由流「いいからっ。」 ――――――――――――――――――― 私は、大きな屋敷の中に案内された。 中は、託児所のようになっていた。 その中のロビーのような所に座らされた。 向き合って、紫由流が座った。 紫由流「シュル・・・。」 夢芽「??」 紫由流「あの毒薔薇の名前。」 夢芽「ど・・・く?」 紫由流「夢芽は、もう家には帰れないよ。」 夢芽「え?さっきから・・・何?」 紫由流「もう・・・夢芽は毒人間になっちゃったから。」 夢芽「・・・ハイ?」 何言ってるのこの人・・・頭大丈夫!? 紫由流「夢芽・・・おちついて聞いて。 あの薔薇は、毒薔薇なんだよ。 あの薔薇・・・シュルに触ったら・・・近づいたらたいていの人が死ぬ。 だから、夢芽は運が良かったんだね。 シュルの毒に感染した者はシュルも同然だから・・・。 もう、一般人には近づけない。 だから、みんなここで暮らしてるんだよ。 感染者同士なら、大丈夫だから。」 意味がわからない。 何を言ってるのこの人は。 紫由流「でも、まだ苦しいと思う。 感染して間もないし・・・。 慣れてないだろうし・・・。」 紫由流がそう言ったとたん、急に呼吸ができなくなった。 夢芽「!!!」 ゴホッ・・・ゴホゴホ・・・ッ 咳と一緒に血が・・・・出た。 夢芽「・・・ッ!!」 紫由流「夢芽!!!!」 託児所のお姉さんと思われる人が私にかけよる。 お姉さん「だいじょうぶ?」 やだ、やだ、やだ!! ありえない!こんなの。 ありえないよ・・・。 私は、涙を流した。 血と、涙が顔の上で混ざって気持ち悪かった。 だんだん意識が遠のいてった。 ―――――――――――――――――――― 紫由流「夢芽・・・。」 目をあけると、紫由流が心配そうに立って、私の顔を覗き込んでいた。 夢芽「紫由流・・・。 どういう事なの?? なに・・・これ。」 紫由流「さっき説明したとおりさ。 ・・・ご両親には・・・もう・・・連絡したから。」 夢芽「・・・え?」 紫由流「夢芽、知らないの? シュルの事。ニュースとか見ないの?」 思い出した。 ニュースを、いつかの日、見ていた。 ―――――ほんとう、なんだ・・・全部。 私は、毒人間になっちゃったんだ。 涙が、止まらなかった。 紫由流は、そんな私をただただ愁いを帯びた瞳で見つめていた――――・・・。[★高収入が可能!WEBデザインのプロになってみない?!
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